イギリスは、日本をはじめ、世界の多くの国にとって気になる存在です。
1000年以上王政が続いて、個性的な王たちが多数現れ、議会制のような現代政治の重要な仕組みを何百年もかけて発達させてもきました。
400年を隔て二人のエリザベス女王が君臨したイギリスの歴史を見てみましょう。
- 第1回【大英帝国の起源】エリザベス1世の治世
- 2024年6月16日(日)午後2時~3時30分
- エリザベス1世は1558年異母姉メアリ1世の後を継いで即位しましたが、その治世は不安だらけの出発でした。その後45年間におよんだ独身の女王の統治は苦難にみちていましたが、それが終わった時、イギリスはずっと安全で、繁栄が期待できる国になっていました。そして、19世紀に頂点を迎える大英帝国の種もすでにまかれていたのです。
- 第2回【戦後イギリスの苦悩と再生】エリザベス2世の貢献
- 2024年7月21日(日)午後2時~3時30分
- エリザベス2世は1952年父王ジョージ6世から王位を継承し、イギリス史上最長の70年を超える治世を全うして、一昨年世を去りました。すでにイギリスは発展した議会民主政治の国になっていましたが、2度の世界大戦で疲弊した老大国イギリスが21世紀の世界の有力国として生き残っていくうえで、君主のエリザベスが果たした役割は小さくなかったようです。
◆講師
- 青木 康(あおき やすし)
- 立教大学名誉教授。1951年生。
東京大学文学部西洋史科卒業。
専門は18世紀イギリス政治史で、特に、議会政党政治の発展に関心をもっている。
単著に『議員が選挙区を選ぶ-18世紀イギリスの議会政治』(山川出版社)、『議会を歴史する』(清水書院)、編著に『イギリス近世・近代史と議会制統治』(吉田書店)などがある。